今日は、僕が銀座で2003年に開業した訳についてお話ししようと思います。
1990年に千葉県千葉市の鎌取という地で開業し、僕の開業人生が始まる訳なんですが、1995年に短期間、University of Southern California(南カルフォルニア大学)に研鑽旅行に出かけ、隙間時間でビバリーヒルズの開業医を数軒見学させて頂いたのですが、その開業システムや診療体制の違いに驚いたのを今でも覚えています。
その違いとは、ビルのフロアーに根の治療専門医(歯内療法専門)、歯ぐきの治療専門医(歯周病専門医)、かぶせ物(補綴専門医)が独立した開業スタイルでそれぞれが連携し合い、一人の患者さんに対して各専門医が患者情報を共有し合いながら知恵を出し合い最善の治療を提供する。また診療室も個室環境でプライバシーが確保してあり、僕が患者だったらこんな環境で診療を受けたいなと感じていました。
その影響で1997年に同じエリアで開業したNAMBA DENTAL OFFICEは、半個室2台、完全個室1台という診療環境を手に入れました。 各専門医が連携する形は夢遠く、週末になると各歯科医療分野の色々な研鑽に出かけ知識や技術の成長を頑張ってきました。
色々な研鑽を積む中で、1998年に参加した丸茂研修会ベーシックコース。
僕に取っては欧米型の咬合理論を研鑽した流れから、日本人には日本人型咬合があったんだという事を知り得た思い出の年になります。 と言っても知った知識を患者さんに提供することの難しさを痛感した年にもなります。
何が大変かと言うと、その知識を具現化するには歯科技工士を育て上げなくてはいけないというハードルの高い命題があったからです。 そこから当クリニック専属技工士と悪戦苦闘しながら知識を共有し合い、技術に反映することを専心してきたおかげで今の臨床を手に入れる事ができたように思います。
丸茂研修会アドバンスコース、顎関節症エキスパートコースと研鑽を続ける中、某大学病院には、顎関節症患者さんや噛み合わせ異常患者さんが年間1000名来院する、また某国立大学には同様の患者群が3000名来院すると聞き、どうせなら開業医として2003年に取得した補綴専門医を生かせる開業形態が取れるようになりたいと考えるようになりました。
閑話休題!
僕が銀座で開業した訳は、完全個室でプライベートが確保された環境で全国にいる噛み合わせ異常で悩まれている患者さんが登ってきやすい場所と考えて開業に踏み切りました。
12月は石川県から初診患者さんが来院して頂けます。
そして今では、補綴専門医として、色々な専門医の先生方と協力できる診療環境も手に入れることができました。
振り返ると、応援してくださった患者さん、歯科関係者の皆さんには、ただただ感謝しかありません。
これからは、どんな流れを創造するか?
高度な補綴治療や理学療法で解決するのはもちろんです。
僕の抱えている患者さんは、今までの歯科医療で解決していない患者さんが多いので、不安や心配や怖れに意識が向いてしまいがちです。 実は3年前から心の成長学を友人の歯科医師から学んでいるのですが、不安や心配や怖れの意識を安心にシフトしてもらうのが目下の楽しみな取り組みです。
オーク銀座歯科クリニック@銀座 歯科
補綴専門医&補綴指導医:難波郁雄